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1.肺の構造と周辺知識

●中枢神経系で正しいのはどれか。

 1.大脳の表面は白質と黒質とからなる。

 2.小脳の下端に下垂体が位置する。

 3.脳幹は延髄と脊髄とからなる。

 4.間脳は視床と視床下部とからなる。

 

 

 

●視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。

 1.感覚系上行路の中継核

 2.長期記憶の形成

 3.摂食行動の調節

 4.飲水行動の調節

 5.姿勢の調節

 

 

 

●短期記憶と関係が深いのはどれか。

 1.橋

 2.海馬

 3.脊髄

 4.松果体

 5.視床下部

 

 

 

●小脳機能のフィジカルアセスメントで把握するのはどれか。

 1.痛覚

 2.振動感覚

 3.温度感覚

 4.平衡感覚

 

 

 

●小脳の機能はどれか。2つ選べ。

 1.関節角度の知覚

 2.振動感覚の中継

 3.姿勢反射の調節

 4.随意運動の制御

 5.下行性の疼痛抑制

 

 

 

●姿勢の保持に関与するのはどれか。

 1.橋

 2.小脳

 3.中脳

 4.視床下部

 5.大脳皮質

 

 

 

●立ち直り反射に関与するのはどれか。2つ選べ。

 1.視細胞

 2.コルチ器

 3.圧受容器

 4.化学受容器

 5.頸筋の筋紡錘

 

 

 

●前頭葉の障害に伴う症状で正しいのはどれか。2つ選べ。

 1.人格の変化

 2.感覚性失語

 3.自発性の欠乏

 4.平衡機能障害

 5.左右識別障害

 

 

 

●頭部CTを別に示す。

論理的思考を制御する領域はどれか。

 

 1.A

 2.B

 3.C

 4.D

 5.E

 

 

 

●脳の外側面を左右から見た模式図を示す。

右利きの健常成人のBroca<ブローカ>の運動性言語中枢はどれか。

 

 1.①

 2.②

 3.③

 4.④

 5.⑤

 

 

 

●Broca<ブローカ>失語のある患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。

 1.閉じた質問<closed question>を活用する。

 2.大きな声で質問する。

 3.単語で話しかける。

 4.文字盤を用いる。

 

 

 

●Aさん(80歳、男性)は、脳梗塞の治療のために入院した。Aさんは多弁であり「めがねをとってください」のことを「めとねをとってください」などと話す様子が観察される。

Aさんの症状で正しいのはどれか。

 1.錯語

 2.感情失禁

 3.喚語困難

 4.運動性失語

 

 

 

●Wernicke<ウェルニッケ>失語の特徴で正しいのはどれか。

 1.話す言葉は意味不明である。

 2.他者の言葉の復唱はできる。

 3.他者の言葉の意味は理解できる。

 4.書かれた言葉の意味は理解できる。

 

 

 

●神経伝達物質でカテコールアミンはどれか。

 1.ドパミン

 2.セロトニン

 3.γ-アミノ酪酸

 4.アセチルコリン

 

 

 

●脊髄で正しいのはどれか。

 1.小脳に連なる。

 2.脊柱管内にある。

 3.2層の膜で保護されている。

 4.第10胸椎の高さで終わる。

 

 

 

2.呼吸の知識~スパイログラム

●血栓が存在することによって脳塞栓症を引き起こす可能性があるのはどれか。

 1.右心室

 2.左心房

 3.腎動脈

 4.上大静脈

 5.大腿静脈

 

 

 

●頭蓋内圧亢進の代償期にある患者にみられるバイタルサインの特徴はどれか。

 1.呼吸数の増加

 2.体温の低下

 3.脈圧の増大

 4.頻脈

 

 

 

●頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。

 1.便秘

 2.酸素療法

 3.浸透圧利尿薬

 4.Fowler<ファウラー>位

 

 

 

●脳ヘルニアの症状はどれか。

 1.頻脈

 2.縮瞳

 3.頸静脈の怒張

 4.チェーンストークス呼吸

 

 

 

●54歳の女性。激しい頭痛と嘔吐の後、意識を消失したため搬入された。呼吸数12/分、不規則。脈拍50/分。血圧210/120mmHg。瞳孔不同が見られる。

考えられるのはどれか。

 1.一過性脳虚血

 2.脳ヘルニア

 3.てんかん

 4.片頭痛

 

 

 

●転移性脳腫瘍の患者。脳の冠状断面の模式図を示す。

意識はあるが、図の矢印の方向に圧がかかり始めている。

この時点で最も起こりやすいのはどれか。

 1.頻脈

 2.呼吸異常

 3.右片麻痺

 4.血圧下降

 

 

 

●脳出血で最も頻度の高い出血部位はどれか。

 1.被殻

 2.視床

 3.小脳

 4.脳幹

 

 

 

●65歳の男性。数日前から軽い頭痛があり来院した。若い頃から飲酒の習慣がある。1か月前に酔って転倒し頭を打ったと言う。

高血圧の既往はない。

最も考えられる疾患はどれか。

 1.脳出血

 2.くも膜下出血

 3.急性硬膜外血腫

 4.慢性硬膜下血腫

 

 

 

●Parkinson<パーキンソン>病の症状で正しいのはどれか。

 1.症状は対称性である。

 2.羽ばたき振戦がみられる。

 3.四肢の筋肉は弛緩する。

 4.動作が緩慢である。

 

 

 

●Parkinson<パーキンソン>病の症状について正しいのはどれか。

 1.満月様顔貌になる。

 2.腕を振らずに歩く。

 3.後ろに反り返って歩く。

 4.頭を左右に大きく振る。

 

 

 

●ミエログラフィ終了後の体位で正しいのはどれか。

 1.1

 2.2

 3.3

 4.4

 

 

 

●髄液検査のための腰椎穿刺を受ける患者への対応で適切なのはどれか。

 1.穿刺時の患者の体位は背すじを伸ばした側臥位にする。

 2.穿刺時は患者に上肢のしびれがないか尋ねる。

 3.検査後は患者の頭痛や吐き気に注意する。

 4.検査後30分が過ぎたら自由に動いてよいと話す。

 

 

 

●疾患と確定診断のために用いられる検査との組み合わせで最も適切なのはどれか。

 1.脳炎ー脳脊髄液検査

 2.パニック障害ー脳波検査

 3.特発性てんかんー頭部MRI

 4.パーソナリティ障害ー頭部CT

 

 

 

●脳血管造影を行う患者の看護について最も適切なのはどれか。

 1.前日に側頭部の剃毛を行う。

 2.検査30分前まで食事摂取が可能である。

 3.検査中は患者に話しかけない。

 4.穿刺部の末梢側の動脈の拍動を確認する。

 

 

 

●検査で得られた画像を示す。

この検査はどれか。

 1.MRI

 2.血管造影

 3.ヘリカルCT

 4.シンチグラフィ

 

 

 

●脳梗塞を最も早期に検出できる画像検査はどれか。

 1.シンチグラフィ

 2.磁気共鳴画像<MRI>

 3.磁気共鳴血管画像<MRA>

 4.コンピュータ断層撮影<CT>

 

 

 

●脳血管造影を行う患者の看護について適切なのはどれか。

 1.前日に頭部の剃毛を行う。

 2.検査中は患者に話しかけない。

 3.穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。

 4.検査30分前まで食事摂取が可能である。

 

 

 

●開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。

 1.頭部を水平に保つ。

 2.緩下薬は禁忌である。

 3.髄膜炎症状の観察を行う。

 4.手術後1週間は絶飲食とする。

 

 

 

3.閉塞性・拘束性肺疾患

●交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 1.散瞳

 2.精神性発汗

 3.腸蠕動の促進

 4.排尿筋の収縮

 5.グリコーゲン合成の促進

 

 

 

●交感神経系の緊張で弛緩するのはどれか。

 1.立毛筋

 2.瞳孔散大筋

 3.膀胱括約筋

 4.気管支平滑筋

 

 

 

●副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 1.発汗

 2.縮瞳

 3.尿量減少

 4.心拍数減少

 5.消化管運動抑制

 

 

 

●副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 1.瞳孔の収縮

 2.発汗の促進

 3.気管支の拡張

 4.唾液分泌の亢進

 5.消化管運動の抑制

 

 

 

●副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 1.瞳孔の散大

 2.発汗の促進

 3.心拍数の低下

 4.気管支の拡張

 5.消化液の分泌亢進

 

 

 

●副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。

 1.動眼神経

 2.三叉神経

 3.内耳神経

 4.迷走神経

 5.舌下神経

 

 

 

●副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。

 1.嗅神経

 2.視神経

 3.動眼神経

 4.三叉神経

 5.迷走神経

 

 

 

●閉眼に関与する神経はどれか。

 1.動眼神経

 2.滑車神経

 3.三叉神経

 4.外転神経

 5.顔面神経

 

 

 

●咀嚼運動に関わる脳神経はどれか。

 1.嗅神経

 2.滑車神経

 3.三叉神経

 4.動眼神経

 5.内耳神経

 

 

 

●声帯の運動や緊張度を調節する神経を分枝するのはどれか。

 1.三叉神経

 2.顔面神経

 3.舌咽神経

 4.迷走神経

 5.舌下神経

 

 

 

●三叉神経を求心路として起こるのはどれか。

 1.瞬目反射

 2.対光反射

 3.追跡運動

 4.輻輳反射

 

 

 

●脳神経とその障害による症状との組み合わせで正しいのはどれか。

 1.視神経ー複視

 2.舌下神経ー舌の偏位

 3.動眼神経ー眼球の外転不能

 4.三叉神経ー額のしわ寄せ不能

 

 

 

●脳神経とその機能の組み合わせで正しいのはどれか。

 1.顔面神経ー顔の感覚

 2.舌下神経ー舌の運動

 3.動眼神経ー眼球の外転

 4.三叉神経ー額のしわ寄せ

 

 

 

●末梢神経とその作用の組合せで正しいのはどれか。

 1.橈骨神経ー母指の屈曲

 2.尺骨神経ー手関節の背屈

 3.坐骨神経ー大腿の伸展

 4.腓骨神経ー足の背屈

 

 

 

●運動神経の神経伝達物質はどれか。

 1.ドパミン

 2.ヒスタミン

 3.セロトニン

 4.アドレナリン

 5.アセチルコリン

 

 

 

●アセチルコリンで収縮するのはどれか。2つ選べ。

 1.心筋

 2.排尿筋

 3.腓腹筋

 4.立毛筋

 5.瞳孔散大筋

 

 

 

●骨格筋の細胞膜には(  )に対する受容体がある。自己抗体がこの受容体の働きを阻害すると骨格筋は収縮できなくなる。

(  )に入る神経伝達物質として正しいのはどれか。

 1.アセチルコリン

 2.アドレナリン

 3.ドパミン

 4.ノルアドレナリン

 

 

 

●筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。

 1.僧帽筋ー横隔神経

 2.上腕三頭筋ー橈骨神経

 3.横隔膜ー肋間神経

 4.腓腹筋ー坐骨神経

 

 

 

●麻痺すると猿手を生じるのはどれか。

 1.総腓骨神経

 2.橈骨神経

 3.尺骨神経

 4.正中神経

 

 

 

●手の写真を示す。

写真の斜線部分で、正中神経の圧迫によって知覚異常を生じる部位を示しているのはどれか。

 

 1.A

 2.B

 3.C

 4.D

 

 

 

●喘息のため吸入用ステロイド薬を使用する患者への説明で適切なのはどれか。

 1.吸入前に最後まで息を出してから吸い込む。

 2.吸入した実感があるまで数回噴霧する。

 3.吸入後はうがいをする。

 4.発作が起こりそうな時に使用する。

 

 

 

●成人の気管支喘息に対する副腎皮質ステロイド薬の吸入で正しいのはどれか。

 1.糖尿病の患者への投与は禁忌である。

 2.副作用(有害事象)に不整脈がある。

 3.重積発作の際に使用する。

 4.吸入後は含嗽を促す。

 

 

 

●気管支喘息に対する副腎皮質ステロイドの吸入療法について正しいのはどれか。

 1.副作用は内服より少ない。

 2.吸入後に含嗽はしない。

 3.食後の吸入が食前より効果的である。

 4.吸い込むタイミングで効果に差はない。

 

 

 

●成人患者の気管支喘息の治療で正しいのはどれか。

 1.テオフィリンの投与中は血中濃度の測定が必要である。

 2.副腎皮質ステロイド薬吸入後の含嗽は必要ない。

 3.インフルエンザワクチン接種は禁忌である。

 4.発作時にはβ遮断薬を内服する。

 

 

 

●肺癌で正しいのはどれか。

 1.我が国では扁平上皮癌が最も多い。

 2.小細胞癌は抗癌薬の感受性が高い。

 3.喫煙との関連が最も強いのは腺癌である。

 4.喫煙指数が300以下では発生の危険性が高い。

 

 

 

●肺癌について正しいのはどれか。

 1.腺癌は小細胞癌より多い。

 2.女性の肺癌は扁平上皮癌が多い。

 3.腺癌は肺門部の太い気管支に好発する。

 4.扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCEAが用いられる。

 

 

 

●小細胞癌で正しいのはどれか。

 1.患者数は非小細胞癌より多い。

 2.肺末梢側に発生しやすい。

 3.悪性度の低い癌である。

 4.治療は化学療法を行う。

 

 

 

●右肺尖部の肺癌の胸壁への浸潤による症状はどれか。

 1.散瞳

 2.構音障害

 3.閉眼困難

 4.上肢の疼痛

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(57歳、男性)は、妻(50歳)と2人で暮らしている。21歳から喫煙習慣があり、5年前に風邪で受診した際に肺気腫と診断された。最近は坂道や階段を昇ると息切れを自覚するようになってきた。

 

問題1.Aさんの呼吸機能に関する数値で増加を示すのはどれか。

 1.1秒率

 2.残気量

 3.1回換気量

 4.動脈血酸素分圧<PaO2>(room air)

 

 

 

問題2.Aさんは発熱、咳嗽、粘稠痰、呼吸困難を認めたため受診し、肺炎を伴う慢性閉塞性肺疾患<COPD>の急性増悪と診断されて入院した。入院後、薬物療法によって病状は改善し退院が決定した。看護師がAさんに退院後の生活について尋ねると、今回の入院をきっかけにAさんは退職し、家事に専念すると答えた。

 

Aさんの呼吸機能に対する負荷が最も小さい動作はどれか。

 1.食べる直前に調理する。

 2.部屋全体に掃除機をかける。

 3.頭より高い位置に洗濯物を干す。

 4.買い物した荷物をカートで運ぶ。

 

 

 

問題3.5年後、Aさんは急性増悪による入退院を繰り返していた。今回の入院では呼吸機能の低下がみられたため、退院後に在宅酸素療法<HOT>を導入することになった。Aさんは「家での生活で気をつけることは何ですか」と看護師に質問した。

Aさんへの指導内容で適切なのはどれか。

 1.「寒いときは電気毛布を使ってください」

 2.「入浴時は酸素チューブを外してください」

 3.「ガス調理器を電磁調理器に変更してください」

 4.「呼吸が苦しいときは楽になるまで酸素流量を上げてください」

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(58歳、女性)は、3年前に慢性閉塞性肺疾患と診断された。3日前に38.0℃の発熱があった。市販の総合感冒薬を内服して様子をみていたが、昨晩から黄色痰がみられ、息苦しさが増強した。外来を受診したところ肺炎と診断され、入院した。入院時の状態は、体温38.2℃、呼吸数28/分、脈拍92/分、血圧138/72mmHg。

 

問題1.現時点の症状として考えられるのはどれか。

 1.呼吸の断続性副雑音

 2.Biot<ビオー>呼吸

 3.顔面浮腫

 4.皮下気腫

 

 

 

問題2.1週後、Aさんは肺炎が改善し、酸素吸入(1L/分)を行っている。病棟内での歩行が許可されたが、Aさんは歩くとすぐ息切れがすると言ってベッド上で過ごすことが多い。

Aさんへの指導で適切なのはどれか。

 1.「肩呼吸の練習をしてみましょう」

 2.「歩いた後に水分補給をしてください」

 3.「安静時に酸素の量を増やして回復を待ちましょう」

 4.「息切れがあるときに血液の酸素飽和度を測定してみましょう」

 

 

 

問題3.Aさんは、酸素吸入(1L/分)を行いながら入浴することが許可された。看護師は経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>と脈拍とを測定しながら入浴の見守りを行った。測定時の結果と症状とを表に示す。

 

次回入浴時の対策で適切なのはどれか。

 1.脱衣持の座位の時間を延長する。

 2.今後の入浴では酸素吸入は必要ない。

 3.浴槽の湯に入る時間を10分間確保する。

 4.身体を洗った後に休憩してから髪を洗う。

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(58歳、男性、会社員)は、身長175cm、体重73kgである。Aさんは、健康診断の胸部エックス線撮影で異常陰影を指摘され、3週前に胸部造影CT検査を受けた。左肺下葉に約8mmの病変が見つかり、精密検査の結果、肺癌(T1N0M0)と診断され、本日、手術目的で入院した。咳嗽、息苦しさ、喀痰はない。喫煙歴があり、20年間20本/日、禁煙後18年である。

 

バイタルサイン:体温36.9℃、呼吸数14/分、脈拍72/分、整、血圧136/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>96%(room air)。

検査所見:赤血球510万/μL、Hb15.6g/dL、Ht47%、白血球6200/μL、血小板32万/μL、総蛋白7.7g/dL、アルブミン4.2g/dL、空腹時血糖102mg/dL。

呼吸機能所見:%VC76%、FEV%73%。

 

問題1.入院時の所見で正しいのはどれか。

 1.頸部リンパ節の腫脹

 2.拘束性換気障害

 3.低栄養

 4.貧血

 

 

 

問題2.Aさんは、入院2日目に胸腔鏡下左下葉切除術を受ける予定である。Aさんは看護師に「全身麻酔で手術を受けるのは初めてです。医師から手術の説明はあったけれど、合併症についてもう一度教えてもらえますか」と質問した。

Aさんに生じる可能性が高い合併症はどれか。

 1.気胸

 2.反回神経麻痺

 3.Horner<ホルネル>症候群

 4.Pancoast<パンコースト>症候群

 

 

 

問題3.Aさんの手術は予定通りの術式で行われ、肺癌は術前診断通りの病期であった。Aさんの術後経過は良好であり、退院日が決定した。Aさんのバイタルサインは、体温36.3℃、呼吸数18/分、脈拍66/分、整、血圧134/76mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>97%(room air)であった。

退院後の生活指導で正しいのはどれか。

 1.「インフルエンザワクチンは接種できません」

 2.「左手で重い荷物を持たないでください」

 3.「少しずつ活動量を増やしてください」

 4.「自宅で酸素吸入を行ってください」

 

 

 

4.呼吸不全や気胸など

●運動神経の刺激の伝達経路を図に示す。

Guillain-Barre<ギラン・バレー>症候群で主に障害される部位はどれか。

 1.ア

 2.イ

 3.ウ

 4.エ

 

 

 

●多発性硬化症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 1.脱髄病変が多発する。

 2.髄液中のIgGは低下する。

 3.視力低下は網脈絡膜炎による。

 4.MRIは病変の検出に有用である。

 5.末梢神経が障害されることが多い。

 

 

 

●Aさん(27歳、男性)は、突然の胸痛と呼吸困難があり、救急外来を受診した。意識は清明。身長179cm、体重63kg、胸郭は扁平である。20歳から1日50本の喫煙をしている。バイタルサインは、体温36.1℃、呼吸数22/分、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>96%(room air)である。

下図に示す胸部CTから考えられるのはどれか。

 1.酸素吸入が必要である。

 2.抗菌薬投与が必要である。

 3.右肺野の呼吸音は減弱している。

 4.左胸腔内は液体成分で占められている。

 

 

 

●Aさん(34歳、女性)は、気管支喘息で定期的に通院をしている。朝から喘息発作があり呼吸困難が生じたため、救急外来を受診した。

 

経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>95%、動脈血液ガス分析(room air)で動脈血酸素分圧<PaO2>90Torr、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>55Torr、pH7.30、HCO3‾25mEq/Lであった。

Aさんの状態で考えられるのはどれか。

 1.呼吸性アシドーシス

 2.呼吸性アルカローシス

 3.代謝性アシドーシス

 4.代謝性アルカローシス

 

 

 

●呼吸性アシドーシスをきたすのはどれか。

 1.飢餓

 2.過換気

 3.敗血症

 4.CO2ナルコーシス

 5.乳酸アシドーシス

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患で通院加療中である。1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱー30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68Torr、pH7.29であった。

 

問題1.この時点でのAさんのアセスメントで誤っているのはどれか。

 1.脱水である。

 2.意識障害がる。

 3.アシドーシスである。

 4.ショック状態である。

 

 

 

問題2.Aさんは肺炎による急性呼吸不全と診断され、点滴、膀胱留置カテーテルの挿入および気管内挿管が実施された。

このときのAさんの観察で最も注意すべき状態はどれか。

 1.乏尿

 2.血圧上昇

 3.末梢冷感

 4.下肢の浮腫

 5.呼吸音の減弱

 

 

 

問題3.Aさんは胸部エックス線写真で右中下肺野の浸潤影が認められ、膿性の痰が吸引されている。このときの体位ドレナージで最も効果的なのはどれか。

 1.右30°側臥位

 2.左30°側臥位

 3.右前傾側臥位

 4.左前傾側臥位

 5.腹臥位

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(62歳、男性)。1人暮らし。1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症による間質性肺炎と診断され入院した。

既往歴:42歳で糖尿病と診断された。59歳と61歳で肺炎に罹患した。

生活歴:3年前から禁煙している(20~59歳は20本/日)。

身体所見:BMI17.6。体温38.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。

検査所見:血液検査データは、白血球13000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>38Torr、動脈血酸素分圧<PaO2>56Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。

 

問題1.入院時のAさんの身体状況のアセスメントで適切なのはどれか。

 1.水様性の気道分泌物が貯留している。

 2.呼吸性アシドーシスである。

 3.栄養状態は良好である。

 4.Ⅰ型呼吸不全である。

 

 

 

問題2.Aさんは入院後に呼吸機能検査を受けることになった。換気障害の分類を図に示す。

Aさんの呼吸機能検査の結果で考えられるのはどれか。

 1.A

 2.B

 3.C

 4.D

 

 

 

問題3.入院後18日。Aさんは2日後に自宅へ退院することとなった。Aさんは「病院に来る前は、息苦しくて死ぬかと思った。あのような思いはもうしたくない。家に帰ってまた息苦しくならないか不安だ」と言う。

Aさんが症状を自己管理できるように指導する内容で適切なのはどれか。

 1.習慣的に腹式呼吸をする。

 2.入浴時は肩まで湯に浸かる。

 3.動作時は前傾姿勢を保持する。

 4.息苦しくなったら仰臥位を保持する。

 

 

 

●次の文章を読み問題1~3に答えよ。

 

Aさん(60歳、男性、元建設業)は、妻(57歳)と2人暮らし。2年前に悪性胸膜中皮腫と診断され、化学療法を受けたが効果がみられず、外来通院していた。2週前から、胸痛、息苦しさ、倦怠感が増強したため、症状コントロール目的で入院した。

バイタルサイン:体温36.0℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧126/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>86~90%(room air)。

身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の副雑音が聴取される。

血液所見:赤血球370万/μL、Hb8.8g/dL、白血球6700/μL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、CRP1.5mg/dL。

動脈血液ガス分析(room air):pH7.31、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>40Torr、動脈血酸素分圧<PaO2>63Torr。

胸部エックス線写真:胸膜肥厚と肋骨横隔膜角の鈍化が認められる。肺虚脱なし。

 

問題1.Aさんの呼吸困難の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。

 1.胸水

 2.気胸

 3.貧血

 4.CO2ナルコーシス

 5.呼吸性アルカローシス

 

 

 

問題2.入院後、症状緩和のためモルヒネの内服と経鼻カニューレによる酸素療法2L/分が開始された。経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>は95%前後で維持されるようになったが、Aさんは夜間の息苦しさを訴えている。

Aさんの呼吸困難を緩和するための体位で適切なのはどれか。

 1.半腹臥位

 2.右側臥位

 3.左側臥位

 4.セミファウラー位

 

 

 

問題3.入院後2週、Aさんの身体状態は急激に悪化し、Aさんは「息が吸えない。苦しい。何とかしてくれ」と訴え、眉間にしわを寄せて口呼吸をしている。軽度の喘鳴がみられ、経皮的動脈血酸素飽和度<SPO2>は88~92%(経鼻カニューレによる酸素療法2L/分)である。また、頻繁に体位を変えて落ち着きがなく、つじつまが合わない訴えと場所の見当識障害もみられる。毎日面会に来ている妻は「どうなってしまったのでしょうか。苦しそうでかわいそう」と涙ぐみ、ベッドから離れたところで座っている。

Aさんの妻への看護師の説明で適切なのはどれか。

 1.「Aさんが場所を間違っても否定しないでください」

 2.「口腔内吸引をするとAさんの呼吸が楽になります」

 3.「タッチングをするとAさんの安心感につながります」

 4.「Aさんの症状が落ち着くまで自宅で待機して下さい」

 5.腹臥位

 

 

 

●次の文章を読み問題に答えよ。

 

23歳の男性。突然の胸痛と呼吸困難のため受診し、自然気胸と診断された。1週間安静にして様子をみていたが改善しないため入院した。胸腔ドレーンが挿入され、水封式装置につないでドレナージが開始された。 

胸腔ドレナージ施行中の看護で適切なのはどれか。

 1.水封式の連続的気泡を観察する。

 2.吸引圧調節ボトル内の水は無菌的に取り扱う。

 3.排液ボトルは1日3回交換する。

 4.移動時は排液ボトルを挿入部よりも高く保つ。